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「燈台鬼」(とうだいき)は、日本の作家南條範夫による、遣唐使の父子の悲劇を描いた短編時代小説。1956年に『オール讀物』5月号に連載され、同年の第35回直木賞を受賞した。 == 概要 == 当時作者は、友人の勧めで書き始めた数作の小説が雑誌の懸賞に当選していたので、編集者から作品を書くよう頼まれていた。しかし経済学者としての著書も同時に執筆していたので、なかなか小説を書く時間が取れなかった。ようやく『日本金融資本論』を脱稿して時間ができたため、作者が学生時代に読んだという、平康頼『宝物集』に出てくる「灯台鬼」の説話を題材にして本作を書き上げた。また、主人公の燈台鬼(軽大臣)とその息子の弼宰相が、実在の遣唐使の小野石根・小野道麻呂父子に置き換えられている。 発表の同年、吉川英治や大佛次郎らに作家としての確実な姿勢を評価され、直木賞を受賞した。これ以降、執筆依頼が大量に増えて作家としての生活が忙しくなったため、小説を精力的に発表するきっかけともなった。のちに導入部や作品内の緊張感とともに「残酷物語を芸術表現にまで純化した」と荒正人に評価された。また以降の作者のトレードマーク「残酷時代小説」のはしりとも取れるが、本作ではむしろ主人公の破滅的性格と父子の情愛を描きたかったとも考えられる〔『燈台鬼』光文社時代小説文庫、1991年、ISBN 4-334-71382-3。作者によるあとがき、および縄田一男による解説〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「燈台鬼 (南條範夫)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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